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草なぎ剛「3人で誓い合った」思い
 『新しい地図』を立ち上げてから約1年。ドラマや映画、舞台、そしてAbemaTV、YouTubeへと活躍の場を広げた草なぎ剛。10月12日からは、声優を務めたアニメーション映画『ムタフカズ』も公開される。環境が変わっても、生き生きと活動を続ける草なぎの原動力とは? 稲垣吾郎、香取慎吾とともに「これからも頑張ろうぜ!」と誓い合ったパリでの出来事、「誰もが納得できる自分でいたい」と感じる心の内も語った。

【写真】パリの空の下、誓いを新たにした草なぎ、稲垣、香取の3人

■久々の声優業はあえてノープランで臨む、「何事も計画性のない僕にぴったり」

――ここ1年の草なぎさんの活躍ぶり、とても刺激的です。アニメーション映画『ムタフカズ』(10月12日公開)では、主人公のアンジェリーノの声を担当されました。
【草なぎ剛】僕は『ムタフカズ』の制作チームが作った『鉄コン筋クリート』(2006年公開)という映画がすごく好きだったので、今回の吹き替えのお話をいただけた時は嬉しかったです。バイオレンスだし、残虐なシーンもあったりするけど、登場人物3人の友情も描かれていて、アニメ好きにはたまらない作品です。

――いわゆる“声優業”は久しぶりでは?
【草なぎ剛】そうですね。普通のお芝居と違う感じで臨めたので、気分的にはラクでした。それに今回は、結構長回して録ったんです。収録にはノープランで行って(笑)。 

――アンジェリーノが次々に過酷な状況に追い込まれていくのは、バイオレンスとはいえアニメーションなのでそこまで生々しさは感じなかったのですが、草なぎさんの声から、寒さや苦しさのような逼迫感がリアルに伝わってきました。
【草なぎ剛】ありがとうございます! でも、最初の方はそこまで深く考えていたわけではないんです(笑)。何度か通しでやりながら指示をいただいて、「もっとこんな感じで」とすり合わせていくうちに、どんどん本気になっていった。何事も計画性のない僕にぴったりの仕事でした。その場でやりきった、という感じです(笑)。

■「YouTubeをやるために今までがあったのか」、見切り発車で始めて登録82万人

――計画性がないという草なぎさんが、毎回YouTubeの企画をどうやって捻出してるんですか?
【草なぎ剛】YouTubeは一応、打ち合わせしてからやっています。とはいえ毎回やりたいことを伝えて、“とりあえず、やってみよう”という感じ。なにせ、台本がないんだから(笑)。地上波のテレビのバラエティでは、10分間たった1人でしゃべり続けるなんて経験をしたことがなくて。ラジオでも(香取)慎吾と一緒だから。でもYouTubeだと、僕1人しかいないから話すしかないわけです。コメント欄を見ると、「剛くんって、しゃべる人なんですね」「超明るいんですね」「思ったより話がうまいんですね」と書いてあって、最初は面食らいました(笑)。だって、僕自身は前と何も変わってなくて、そういう姿を今まで見せることがなかっただけなのに。

――すごく伸び伸び、生き生きされているように見えます。
【草なぎ剛】未知の世界に飛び込んでからまだ1年も経ってなくて、見切り発車みたいな感じでやっていたのに、お陰さまでチャンネル登録も82万人くらいになりました。

――『好きなユーチューバーランキング』(ORICON NEWS)でもHIKAKINさんに次いで2位でした。
【草なぎ剛】そうなんです(笑)。まだ「僕ってユーチューバーなの?」みたいな戸惑いもなくはないですが、最近は無意識のうちに、それっぽくなっているのかもしれない。何もしてなかったら、(ポーズを決めながら)“ユーチューバー!!”とか、絶対やらないでしょ!(笑)。決めポーズみたいなことをやっていく中で、どんどん新しい自分が生まれていく感じがする。素の自分を出すことにまったく抵抗はないので、もしかしたらYouTubeをやるために今までがあったのかと、そんな気さえします(笑)。

――将来のために何かインプットは?
【草なぎ剛】無理して何かをやるのはどうかな。自然に生きていれば、好きなことって溜まっていくじゃないですか。自然でいいの。ネタが尽きたら、困った自分を見せればいいと僕は思っていて。ルールはないんだから、とにかく楽しみながらやる! “ユーチューバー草なぎ”としては、まだまだこれからかなと思っています。

■「この1年を肯定しながら、この先に進む勇気ももらった」パリで誓い合った3人

――AbemaTVの月1生放送『7.2 新しい別の窓』(『ななにー』)あり、この『ムタフカズ』あり、ドラマや舞台、ユーチューバー、パラリンピックのサポーター等、精力的に活動していますね。
【草なぎ剛】スタートした時点では、どうなるかわからなかったんです。でもこの間も、慎吾ちゃんのルーブルの個展に駆けつけるという名目でパリに行けた。その時は、「方向性はこれでいいんだ」と、仕事が思わせてくれた気がしました。ずっと前から慎吾が暇さえあれば絵を描いていることは知っていたけど、それにしてもルーブルなんて?? 常識からはみ出した作品でも堂々と飾られていて、アートの力にすごく感動しました。『ムタフカズ』もそうだけど、国境だけじゃなく、常識とか偏見とか、人間が抱えるいろんな垣根を超えられるんだから、アートやエンタテイメントの力ってすごいなと。パリには(稲垣)吾郎さんも一緒に行ったんだけど、あらためて3人で「これからも頑張ろうぜ!」って誓い合った。この1年を肯定しながら、この先に進む勇気ももらった。いい記念の旅になりました。

――素敵ですね。
【草なぎ剛】なんて言いながら、日本に戻れば目の前にあることに必死なんです。今はこの『ムタフカズ』の公開があり、その次の舞台(12月に日生劇場で始まる『道』)のことで頭がいっぱい。昔からそうなんです。目の前にあることに完全燃焼しながらここまできた感じ。

■「何をベストと考えるかは本人次第」、原動力は仕事が好きという気持ち

――そういう“必死感”を変わらず保ち続けていることが、草なぎさんの魅力の一つだと思います。
【草なぎ剛】春にやった舞台(『バリーターク』)も、汗だくだったし必死でした。毎日、この舞台が終わったら死ぬんじゃないかと思ってた(苦笑)。そのくらいハードだったんです。でも舞台って、お客さんがわざわざ足を運んでくれる場だから、ちょっと現実逃避できるというか…。

――そういえば『ムタフカズ』も、『バリーターク』同様にユートピア(理想郷)の逆の“ディストピア”が舞台。絶望世界のような、過酷なほうの非日常が描かれています。
【草なぎ剛】いいですね、ディストピア。僕、そういう世界観が実は好きなんです。現実とは違う場所で、人間を演じるのが好きなのかもしれない。今僕らがやっている活動では、『ななにー』などはユートピアですよね。そう考えると、この1年は両方ができてバランスが良かったのかな。普段の僕がいて、どこかに行くたびに冒険している感じになった。新しい地図を持ってね。

――新しい地図を広げて歩み出してちょうど1年。新たなことに挑戦する原動力になっているのは何ですか?
【草なぎ剛】やっぱり、この仕事が好きなんだろうなと思います。仕事を通しての冒険が好きなんでしょうね。あとはもちろん、僕たちの活動を待っていてくれる人がいることも、ものすごく頑張るエネルギーになっています。誤解されると嫌なんだけど、物事は“長く続けることがベスト”というわけでもないと思うんです。何をベストと考えるかは、本人次第じゃないですか。『ムタフカズ』のアンジェリーノが、流れ星を見た時に「納得する自分になりたいよ」と呟くんですが、この台詞は何か印象深かった。僕自身、無意識のうちに強く共感していたのかもしれないですね。彼の言うとおり、誰もが納得できる自分でいたいんだと思う。そのために、もがいたり決断したりするんじゃないかな。それは、僕も同じです。

(文:菊地陽子)

(提供:オリコン)
『新しい地図』立ち上げからの1年を語る草なぎ剛(写真:田中達晃/Pash) (C)oricon ME inc.
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「芸能活動30年、自分としては何もできてない」1年前の草なぎ剛の決意とは?

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