前橋市発注の公共工事をめぐる官製談合事件で官製談合防止法違反の入札妨害などの罪に問われた前橋市の元副市長戸塚良明被告 ７３歳の裁判で、前橋地方裁判所は７日懲役２年６カ月、執行猶予４年の有罪判決を言い渡しました。
判決によりますと戸塚被告は前橋市の副市長だった２０２０年から２１年にかけ、二つの業者に対し前橋市発注の公共工事の指名競争入札で予定価格を漏らし、焼酎やメロンなどあわせておよそ８万８千円相当を受け取っていました。戸塚被告は収賄の罪については賄賂と認識していなかったとして無罪を主張していましたが、山下博司裁判長は業者とのＳＮＳでのメッセージのやりとりや、業者側から工事名を伝えられていたことなどから被告が賄賂と認識していたと退け、「副市長の立場を利用し公正さを害した。社会の信頼を損なう悪質な行為」と指摘しました。一方、戸塚被告が入札妨害の罪は認め、二度と市政に携わらないとしていることから刑の執行を猶予しました。
