第32回萩原朔太郎賞 最果タヒさんの「恋と誤解された夕焼け」が受賞 孤独や他者との境界線の魅力描く 

優れた現代詩を表彰する第32回萩原朔太郎賞の選考委員会が6日前橋文学館で開かれ、最果(さいはて)タヒさんの詩集「恋と誤解された夕焼け」が選ばれました。

最果さんは1986年生まれで、2004年からSNSで詩を発表し始め、2006年に第44回現代詩手帖賞、2008年に第13回中原中也賞を受賞しました。詩集「恋と誤解された夕焼け」について朔太郎賞選考委員の詩人・佐々木幹朗さんは「他者との境界線の魅力を描いた詩集。いくつもの読み取り方ができる。悲しみが他者に気づかれなくてもよいと断言する強さが魅力」と評価しました。一方、最果さんは受賞を受けて発表したコメントで、孤独を夜空の星にたとえて「自分だけが知っている光がある限り、夢を見ることも、愛することも、生き抜くこともできるだろう。星の光になりうる言葉が詩だと信じている」と記し、「これからも書いていきます」としました。賞の贈呈式は2024年11月2日に前橋文学館で行われます。

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