群馬県は18日、2029年度までの中期財政見通しを発表し、財源不足が続き2028年度には積み立て基金が枯渇するとしました。2023年10月の推計に比べると枯渇の時期が1年先送りされたものの依然厳しい状況です。財源不足の主な要因は、社会保障関係費の増加で、去年の推計よりも赤字額が増加しました。毎年300億円前後の赤字が見込まれ、赤字解消のため積み立て基金を取り崩し続けると、28年度に基金が枯渇すると推計しています。
一方、県債残高は年々減少する見込みで、山本一太知事は「財政再建はまだ道半ばだが、こうした好調感が出てきたことを受け止め、今後も継続する必要がある」としました。このような財政見通しを踏まえて、来年度予算の編成方針を示し、費用対効果の高い事業への見直しなどを進めるとしました。県の当初予算編成は、各部局が11月8日に予算要求書を提出し、知事査定などを経て来年2月中旬までに予算案を決定します。