9/2 Violka 小川里枝

チェコの藍染めを日本に紹介するブランド「Violka」代表の小川里枝さん。

©Violka

 

 

 

 

 

 

 

小川さんは、高崎市出身。

2014年に、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている

チェコの藍染めを使って、洋服や小物をつくるブランド

「Violka」をはじめられました。

 

高崎市美術館の学芸員として働く中で、

企画展をきっかけに、チェコの文化と出会い

実際にチェコで4年間、生活をされた小川さん。

 

帰国後、チェコの藍染めについて調べる中で、

現在、工房が2件しかない、と言うことを知り、ショックを受けます。

そこから、ブランドを立ち上げるため、

現地の職人さんとコンタクトをとりますが、

最初はお互い手探りだったそう。

しかし、日本でチェコの藍染めが全く知られていない中で、

展示会などを重ねて、地道にPRしている小川さんの姿を見て、

工房の方も少しずつ理解してくれるようになったそうです。

2軒ある工房のうち、ヨフ工房というところでは、

数年前から5代目にあたる若い女性が工房の仕事を引き継いで、

責任者として仕事を始めています。

 

 

 

 

 

©Straznicky modrotisk

そこで小川さんが今熱心に取り組んでいるのは、

彼女と協力した古い藍染めのパターンの復刻です。

工房には1960~70年代くらいに作られた、

たくさんパターンをまとめた生地帖があるそうですが、

残念ながら、こういったものは今現在ではほとんど染められていません。

そこで、そこから日本女性に合うもの、日本人女性の好むものを

小川さんが選んで工房で染めてもらいはじめました。

 

 

 

 

 

 

 

©Violka

工房にとっても大変なことですが、

そのプリントが工房の定番になってゆくこともあり、

藍染め復興の多少のお手伝いにもなっているのかな、と話していらっしゃいました。

今後はその若い職人さんと相談し、

チェコの藍染めの古い技法を利用して、

今に生かせるような実験的なプリントも作ってゆきたいと、

やり取りをはじめているそうです。

また今年1月には、藍の中心地である徳島の高校生から

「チェコの藍染めについて知りたい」と連絡があり、

現地で交流を行ったそう。

 

 

 

 

 

©Kamila Reichmannová

チェコの藍染めが、背後にある文化や伝統とともに、

日本の生活に根付いていってほしい、という小川さん。

violkaの製品については、HPをチェックしてみてください!

violka HP