チェコの藍染めを日本に紹介するブランド「Violka」代表の小川里枝さん。
小川さんは、高崎市出身。
2014年に、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている
チェコの藍染めを使って、洋服や小物をつくるブランド
「Violka」をはじめられました。
高崎市美術館の学芸員として働く中で、
企画展をきっかけに、チェコの文化と出会い
実際にチェコで4年間、生活をされた小川さん。
帰国後、チェコの藍染めについて調べる中で、
現在、工房が2件しかない、と言うことを知り、ショックを受けます。
そこから、ブランドを立ち上げるため、
現地の職人さんとコンタクトをとりますが、
最初はお互い手探りだったそう。
しかし、日本でチェコの藍染めが全く知られていない中で、
展示会などを重ねて、地道にPRしている小川さんの姿を見て、
工房の方も少しずつ理解してくれるようになったそうです。
2軒ある工房のうち、ヨフ工房というところでは、
数年前から5代目にあたる若い女性が工房の仕事を引き継いで、
責任者として仕事を始めています。
©Straznicky modrotisk
そこで小川さんが今熱心に取り組んでいるのは、
彼女と協力した古い藍染めのパターンの復刻です。
工房には1960~70年代くらいに作られた、
たくさんパターンをまとめた生地帖があるそうですが、
残念ながら、こういったものは今現在ではほとんど染められていません。
そこで、そこから日本女性に合うもの、日本人女性の好むものを
小川さんが選んで工房で染めてもらいはじめました。
©Violka
工房にとっても大変なことですが、
そのプリントが工房の定番になってゆくこともあり、
藍染め復興の多少のお手伝いにもなっているのかな、と話していらっしゃいました。
今後はその若い職人さんと相談し、
チェコの藍染めの古い技法を利用して、
今に生かせるような実験的なプリントも作ってゆきたいと、
やり取りをはじめているそうです。
また今年1月には、藍の中心地である徳島の高校生から
「チェコの藍染めについて知りたい」と連絡があり、
現地で交流を行ったそう。
©Kamila Reichmannová
チェコの藍染めが、背後にある文化や伝統とともに、
日本の生活に根付いていってほしい、という小川さん。
violkaの製品については、HPをチェックしてみてください!