浦野祐子さんは、着物や帯をバッグなどにリメイクする「アトリエ ラ・ソワ」を運営しています。「ラ・ソワ」とは、フランス語で「絹」という意味です。
グラフィックデザイナーや肖像画の水彩イラストの仕事を経て、2年前、渋川市の自宅に「アトリエ ラ・ソワ」を立ち上げた浦野さん。きっかけは、3年前出席した若い友人の結婚披露宴。新婦の母親以外、着物を着ていたのは浦野さんだけだったことに驚き、「着物はどうしちゃったの?」と危機感を抱いたそうです。また、同じ頃、着物をリサイクルショップに出したら「タンスに一竿で500円、1000円と言われた・・・」という話を耳にし、着物をなんとか活かしたい!と思ったそうです。そして、これから先何をしよう・・・と考えたとき、子供の頃から大好きだった針と糸を持つ仕事がいいという気持ちが合わさって、試しに着物をバッグに仕立てたら、はじめからいい出来で、「あら、これは私向きかも♪」と、どんどんバッグを作ります。
ただ自分に厳しい浦野さんはすぐにアトリエを立ち上げず、さらに上を目指します。既製品として売っているバッグのようなクオリティを求め、懇意にしている浅草橋の材料専門店にバッグ作りのプロの職人を紹介してもらい、そのプロのワザを目で見て習得した浦野さん。バッグの質が数段アップし、ようやく「アトリエ ラ・ソワ」をオープンしました。
ご主人やお姑さんの協力、友人からの応援にも支えられてスタートしたという「アトリエ ラ・ソワ」。浦野さんは、リメイクを通して着物に新しい命を吹き込みます。
アトリエ・ラ・ソワ https://atelier-la-soie.com/
インタビュー:川上直子