高崎市で育った、画家の渡辺香奈さん。
渡辺さんの作品は現在、高崎駅西口のペデストリアンデッキの天井を飾っています。
作品のタイトルは「The River」
背中を向けた女性を中心に、両端には、色鮮やかな花と、黒い渦巻きが描かれています。横が10メートルを超える、油絵の大作です。
これは、渡辺さんが2012年に、文化庁の新進芸術家海外派遣員として、スペインにわたる前に描かれたもの。
留学生活への不安から、なにかあったときのために遺作が必要!と
思い、大作を制作しました。
留学が不安、でも行きたい、でも不安、でも・・・という気持ちから、「禍福は糾える縄の如し」がテーマになっています。
モチーフのお花は、渡辺さんご自身がお家の庭で育てたものだそうです。
そして、渡辺さんは今年から、木炭を使っての制作をされています。
スペインで使っていたような木炭が日本に売っていないので、つくってしまおう!というところからはじまりました。
養蚕の盛んな群馬県の「桑の木」は木炭にすると画材になるそうです。
およそ半年間、協力してくれる人を探す中で、ついに、炭窯をもっている富岡の養蚕農家、高橋さんに出会うことができ、群馬の桑の木炭が実現しました。
来年3月には、この木炭を使った絵を、富岡製糸場で展示する予定です。