10/31 沼田市地域おこし協力隊員 高橋枝里

高橋枝里さんは、埼玉県蕨市出身。この秋、沼田市の地域おこし協力隊員となり、木材関連産業が盛んな沼田市の伝統工芸技術を継承するため、桑細工の伝統工芸士・一倉忠さんのもとで修行をしています。

母親が家で洋裁をしていた影響で、小さい頃からものを作るのが大好きだったという高橋さん。高校生になるとリボンやレースを付け加えたり古着をリメイクするのが好きになります。大学卒業後システムエンジニアとして働いていたときは、お台場で開催される「デザインフェスタ」というイベントによく通っていたそうです。このイベントは、一般の人が手作りのものを出品販売するものです。何年か通っているうちに、自分も出品したくなり、ポーチや鞄を出したところ「このお店のものが全部好き!」と言われ、一般の人がハンドメイドで作ったものを販売できるハンドメイドショップアプリを紹介されて、出店するようになります。ピンク色やリボンが使われたカワイイ商品を販売しているネットショップは好評だそうですが、高橋さんは、伝統工芸を継承する地域おこし協力隊員への転身を決意します。その理由を「もともとカワイイものが好きですが、年をとったらカワイイの感覚が今の人たちとズレちゃうかもしれないという危機感を感じた。いろんな世代に向けてアピールできるものづくりをしたいと思い、木に出会った。木は昔から身近にあるもので優しさや暖かみを感じるいい素材だ。」と語ります。

地域おこし協力隊に応募しようと決めてからは、木に関する本を10冊ほど読み、木を知ることでさらに興味が増したそうです。そして協力隊員に選ばれてからは、「木に向き合い、木をうまく操れるようになって、幅広い世代に受け入れられる”いいもの”を作りたい」と気合いが入ります。高橋さんの桑細工の修行は始まったばかりです。

インタビュー:川上直子