沼田市在住の小倉香さんは、アンティークタイルを使った作品をつくるタイルクラフト作家。クラフトイベントに出店する他、アトリエ、ギャラリーで手作り講座や企画展示を行ったり、毎年夏にみなかみ町でイベント「かんざん市」を主催しています。
そんな小倉さんは、子どもの頃から物を作るのが大好き。高校生の時、家庭科の時間に先生に作った作品を褒められ、ミシンにすっかりはまり、自分の服や鞄はもちろん、友達のものまで作っていたそうです。当時、「装苑」という雑誌を見て服を作っていた小倉さんは、その雑誌の出版社に専門学校があることを知り、文化服装学院に進みます。卒業後は靴のデザインをさせてもらえる職場に就職し、その後、広告のデザインにかかわる仕事にも携わります。
その後、ご主人と出会い、沼田に住むことになった小倉さん。子育てや沼田生活になれる日々で何年かが過ぎ、余裕が出てきたところで、何かしたい!と思うようになります。そのとき子どもと行ったクラフトイベントで、作家さんたちの作品を見て、作品が出来上がるまでの物語を聞いて感動し、そんな風にものづくりが出来たらいいなと、作家として活動することになります。
タイルを選んだのは、実家が建材卸をしていて子どものころからタイルが身近にあったため。その頃見た色合いが心の中に残っていて、昭和の時代の古いタイルの色合いで身につけるものを作ったら、とてもいい物ができるのではないかと考えたそうです。
作品づくりのこだわりは、自分が出来ることを最大限に活かすこと。タイルだけでなく、縫い物、編み物、染めなどを組み合わせて、自分だけのオリジナルの作品を生み出します。
マルシェやクラフトイベントに出店するようになると、周りの作家さんたちから他のイベントを教えてもらったり、誘ってもらったりとどんどん参加できるようになり、作品づくりも一層楽しくなったという小倉さん。周りの人たちと繋がっているのが実感できるようになり、タイルクラフト作家としての活動を通して、それまでの生活とは違った新しい生活が始まったそうです。
小倉香さんのギャラリー ALGO のHP
https://www.algo-ogura.com/
インタビュー:川上直子