4/3 児童画美術指導 疋田由利子

前橋出身の疋田由利子(ひきだゆりこ)さんは、永く教職に携わる中で、子供たちが楽しんで取り組むことができる図工・美術の教材開発を行ってきました。特に、障がいを持つ子供たちも、自由に表現できる素材や方法について研究を続けてきました。昨年、退職したのを機に、これまで取り組んできた手法をまとめ、3月に前橋の広瀬川美術館で「色の実験室展」として展覧会を開催されました。

疋田さんが考えた手法は、「絵の具セットとあと一つ用意すれば製作できる方法」です。使うものは、身の回りにあるビー玉・糸・シャボン玉など。これらを絵の具と組み合わせることで、不思議な線が描けたり、筆では出せないような色合いが表現できたり・・・興味深いものばかりです。

その中で、最もシンプルなのが「ビー玉転がし」です。箱の中に絵の具をつけたビー玉を入れて、ころころ転がすだけ。何とも素敵な模様ができあがります。箱を大きくすれば全身を使っての製作に。筆を使うのが難しい子供たちも、楽しそうに製作に取り組みました。

こちらは、番組では紹介できませんでしたが、こまを使った手法です。

疋田さんは、「楽しんで取り組んだものが作品として残ることが重要」と話しています。

次週は、疋田さんが編み出したタコ糸と絵の具を使った「ホッピング」という描き方と、今後の展望について伺います。