井上忍さんは、千代田町出身の42才。
桐生市で代々続く井清(いのきよ)織物に嫁ぎ、
4代目のご主人 義浩さんと、切り盛りしています。
高校卒業後、文化服装学院でパターンメイキングを学び、
アパレルメーカーに就職して、デザイナーとして働いていた井上さん。
結婚を機に群馬に戻り、ご主人の実家である井清織物で働く事になりました。
井清織物は、創業67年の老舗・織物工場です。
昔ながらのノコギリ屋根の工場には、
旧式のジャカード式シャトル織機がずらりと並び、帯などを作っています。
工場に初めて入った時には「かっこいい!」と感動したそうです。
井上さんも織りを学び、始めて10年経ちましたが、
義理のお父さんや50年以上勤める機織りさんからは
「日々、学ぶことばかり」と話します。
織機の音に耳を傾け、少しでも違う音がしたら故障の合図。
織ったものを全てほぐすことにも躊躇しない姿勢に、
プロ意識を感じるそうです。
修理の専門職の方も高齢になり、頼めなくなってしまったということで、
現在は、デザインや織ることはもちろん、織機の調整、修理などを
自分たちで学びながら、行っています。
様々な太さの横糸を使えるので、立体的な織りが特徴の
旧式のジャカード式シャトル織機。
染め物とは違う魅力があるとのことでした。
井清織物の帯は、全国の呉服店で販売されています。
来週は、井上さんご夫婦が2014年に立ち上げたブランド
「OLN(オルン)」の活動について伺います。
【今後の出展スケジュール】
2020年6月24日~30日
新宿タカシマヤ