井上昭子さんは子育てネットワークゆるいくを立ち上げ、「子育てサロン」や赤ちゃんと親が老人ホームやデイサービスに出向いてふれあう「赤ちゃんがいく」、そしてまえばし市民提案型パートナーシップ事業にも採択された「いのちの授業」を開催しています。
「いのちの授業」は、中学校に出向いて「赤ちゃんふれあい体験」、「妊婦体験」「いのちの話」の三本柱で行われます。
「赤ちゃんふれあい体験」では、中学生5~6人と赤ちゃんゲスト1組が約20分を過ごします。赤ちゃんとふれあってもらいながら、お母さんたちは赤ちゃんが生まれてきた時の話をしたりします。最初はとまどっている中学生が「赤ちゃんってかわいいなぁ」とニコニコしてふれあうようになり、感想でも「本当に赤ちゃんがかわいかった」「お母さんが素敵だった」「自分も赤ちゃんだったから親に感謝したい」といった声があがると井上さんは喜びます。
「妊婦体験」では、男子も女子も全員が約4キロの水を入れた妊婦エプロンをつけて、妊婦さんがどんな日常生活を過ごしているのかを体験します。水の中には生卵が入っていて、生卵が命だと思って大切にしてね!と言うと、みんなとても慎重な動きで体験してくれるのが印象的で、「動くのが大変だった」「重かった」「寝返りはとても大変だった」「階段を降りるとき、下が見えなくてこわかった」といった声が聞かれるそうです。
「いのちの話」では、お腹の中にいたときのことや、産まれてくる時にこんな力を発揮して産まれてきたんだといった生命誕生の素晴らしさや命の大切さについての話をし、「自分ってすごい」「命ってすごい」ということを実感してもらいます。また妊婦ゲストにも来てもらい、話を聞きくことで、妊婦さんに対する優しさも芽生えます。
「中学生には自分が産まれて来たことの奇跡を感じて、自分と他人を大切に思う心を養い、自己肯定感を高めるきっかけになってほしい。」「時代の流れに沿いながら、より良い居場所づくりをしていきたい。」「一人でも多くの人がここ群馬の地で子育てをしたいと思えることを目指して、これからも笑顔の循環、学びの循環を広げていきたい」と井上さんは目を輝かせています。
子育てで人と人、社会をつなぎ、笑顔の輪を広げる井上さんの活動には、先月産まれたばかりの可愛いお孫さんも、赤ちゃんゲストとして参加予定だそうですよ!
子育てネットワークゆるいくの活動については、フェイスブックでご確認ください。
https://www.facebook.com/yuruikugunma/
インタビュー:川上直子