Hi!心呼吸 3月2日(水)

M1>  All Of My Love  /  シャンティ・サヴェージ

 

1996年にリリースされていました「I Will Survive」から。

シカゴ出身のソウル・ディーヴァ「シャンティ・サヴェージ」のサード・アルバム。

 

オルガン、ウッド・ベースがジャジィに響くミディアム~スロー・ナンバーでまとめられたクールなR&Bアルバム。

スモーキーな声で唄う、ミディアム・グルーブが心地よくて、彼女の歌唱力とアレンジがすばらしいアルバム。

 

グロリア・ゲイナー(Gloria Gaynor)の大ヒット曲を、バラードに仕立て直してカバー。

 

ちょうどリリースされた1996年はR&Bの最盛期なんて言われていて、毎週新曲がリリースされれば、その中でもアレンジや、クオリティで凌ぎを削リあいながらの浅学時代。

いわゆるR&Bバブル。

 

そんな中リリースされたシャンテのこのアルバは、全体的にはしっとりとした質感で余裕の仕上がりです。

目立った派手さはないものの、しっかりとベースラインで聞かせてくれる流れ。

それもゆったり深いかんじで。

90年代の音という感じはもちろんしますが、この時代にこのリズム、ベースラインは僕は気持ちよくて、スッポリと包み込んでいくリズムの毛布に包まりたくなります。

絶妙なソウルアルバム♪

僕を包みこんでおくれ!シャンティ!シャンティ♪

 

M2>  ザ・プロディガルズ・リターン /  ディック・コネット

 

現代音楽家「ディック・コネット」によるアメリカン・フォークの魅力に魅せられて、どっぷりと自分の完成と向き合い、再編曲再録音再演作したアルバム。

アヴァンギャルド系のディック・コネットが、アメリカン・トラディショナル音楽に触発されて録音した1枚。

98年リリースされたアルバム「ラスト・フォーエヴァー」から。

 

ヴォーカルはピート・シーガーの姪、「ソニア・コーエン」

彼女の素朴で味わいがあり、慈愛に満ちた歌声がこの曲を一段と魅力ある曲にしています。

余分なものが削ぎ落とされて、自然の中に溶け込んでいくようなその声は美しく輝きます。

 

広がる草原、荒野?勝手に想像してしまう景色。

チェンバロの一種の楽器「スビネット」、「フィドル」、「ハモニウム」、「ストリングス」などが肌にフィットして・・・。

古きよきアメリカの原風景を呼び覚まします♪

過ぎ去ったアメリカを今の言語で歌うところに、このアルバムの並はずれたクオリティが隠されています。

 

構想10年、録音に4年を要した力作なのに力が抜けたような作品。

こだわりぬいた結果がこのシンプルになったように感じます。

新鮮な響きが美しく,アメリカと欧州のつながりへと思いは広がるのです・・・。