M1> Say it / ジョン・コルトレーン
ジャズ・ファンなら誰もが知っている名盤「バラード」
ジョン・コルトレーンのバラード・アルバム。
1961年~1962年録音盤。
一般的にジョン・コルトレーンというと、激しくブロウする姿をイメージする人も多いだろうが、その一方で情感豊かなバラード演奏にも真価を発揮したアーティスト。
逸話として、ジョン・コルトレーンはレコーディング当事、マウスピースの調子が悪くブロウしまくって疾走するような演奏が出来なくなってしまう・・・。
そこで仕方なくレコーディングしたバラード・アルバム。
これがとてつもない名盤となるわけだ。
ただまっすぐに自らのジャズを突き詰めるため邁進するジョン・コルトレーンのトラブルの“おかげ”で強さの抜けた優しい演奏が生まれる。
この包み込んでくれるような音色が込められた1枚。
バラードを演奏するときのコルトレーンは、シンプル&ストレートにメロディを歌いあげる。要するに歌手になっている・
サックスで歌っているのだ♪
ブロウするスタイルの演奏も大好きだが、こんなバラードをまっすぐな演奏で伝える潔さを味わってください♪
M2> ジェイニー / ファイヴ・フォー・ファイティング
2002年のアルバム「アメリカ・タウン」から。
シンガー・ソングライター、ジョン・オンドラジックによるソロ・プロジェクト、
「ファイヴ・フォー・ファイティング」のアルバム。
ピアノと歌を軸にしたシンプルなサウンドとバンドサウンドのちょうど間の感じ・・・。
なんと言っても彼の曲は美しいメロディが畳み掛けてきます。
その美メロに彼のヴォーカルがまた美しい♪
本当に美しいアルバムです。
アルバム全体の完成度も高精度も素晴らしく、ときたま社会に向けられたメッセージ性の強い詩がスパイスに・・・。
バラードの「Jainy」
この曲はシンプルなピアノが序盤をリードし、ストリングスがアクセントにミックスされてきますが、彼の切ないファルセットボイスと見事にマッチするのです。
世の中を少し皮肉った歌詞の世界。
彼の頭脳の面白さを歌詞からも理解できるはずです♪
情緒的な雰囲気をまとい、音世界を旅させてくれる1枚。
どうぞ地図のない居心地のいいたびに出かけましょう♪