M1> アイ・ユーズ・ハー / トニー・コジネク
カナダ本国でもほとんど忘れ去られているかもしれない素晴らしいSSW(シンガーソングライター)「トニー・コジネク」
70年にリリースされたコジネクの2作目「BAD GIRL SONGS」から。
日常の断片を切り取った歌詞の内容とサウンドはかなり先進的な作りだったことが伺えます。
私的な詩を歌うことで生身のコジネクを感じることができる作品です。
70年にこの雰囲気を展開するメロディの美しさ。
情景を上手に表現するように目に浮かんでくる絵画的な作品が並びます。
カナダの美しい自然や曇った空など・・・。
まさに冬にピッタリのアルバムだと思う。
今聞いてもポップで軽くてソフトな完成度です♪
ピーター・アッシャーとの出会いで作品の方向性が確立したコジネク。
彼の歌を前面に打ち出したイキイキしたこのアルバムは名盤。
その名盤を紙ジャケで発売されたのは2005年のこと。
今だからこそ、この季節だからこそお聞きになってもらいたい♪
冷たい空気を吸い込むように、耳にこのメロディを流し込めば70年に吹いていたカナダの風を感じられるかもしれません♪
M2> アンブロージア / ボブ・ジェームス
1996年にリリースされたピアニスト、ボブ・ジェームスのアルバム「Straight Up」から。
どうしてもこのメロディをお送りしたくて・・・。
綺麗なジェームスのピアノの旋律も際立たせながら展開していく1曲。
「シンプルなピアノで始まる序盤は物語のシノプシス。
穏やかに物語は進みながら、色んな出会いや発見を繰り返す。
そこでの成長、葛藤、それを乗り越えた自身と安堵感に満ちていく・・・」
勝手にそんな物語を作りたくなるメロディに込められた情景美。
その情景を想像しながら好きに色を乗せていく作業。
雪の白でも似合いますが、緑の中でもシックリときます。
そんな頭の中で聴くことができる曲なのです。
かつてはフュージョン界の帝王という異名を付けられたボブ・ジェームス。
フュージョンの色を無くして、このアルバムではトリオでモダン・ジャズを披露。
この軽いタッチのピアノは心地いい。
アナタはどんな物語を想像します?
どうぞ「美味」な音を召し上がれ♪